ある雑貨メーカーで働くEC(メルマガ)担当の方が、新入社員にこんな質問をされたそうです。
その方は、「メールを効率化するため」と回答したそうですが、その新入社員はあまり納得しなかったそうです。
では、ここで【マーケティングの歴史】という視点で考えてみましょう。
「マーケティング」の歴史
マーケティングとは「売れる仕組み作り」とよく言われますが、この「仕組み」も時代と共に変化しています。
製品中心のマーケティング
過去には「製品を作れば売れた時代」がありました。18世紀-20世紀前半です。
競合がなく、作られる製品も目新しいものばかりですので、消費者は製品にあまり多くを望みません。
自動車であれば「動けばいい」ですし、テレビであれば「映ればいい」という状況です。
いかに製品を認知してもらい、いかに効率よく生産・流通させ、いかにコスト・価格を下げるかが重要だった時代です。
消費者志向のマーケティング
やがて競合が現れ、モノが増えるに従って、顧客ニーズも多様化していきます。
同じ「自動車が欲しい」という人の中にも様々な「好み」が出てくるのです。
各企業は他社との差別化を図り「消費者に自社を選んでもらう」必要があります。
つまりこの時代で自社の優位性を保つためには、顧客ニーズを基に市場をセグメント化して、
特定の分野で他社よりも優れたものを提供していく必要があったのです。
価値主導のマーケティング
そして現在は市場が成熟しており、良い製品を提供するだけでは足りず、
消費者の価値観を満足させるような「良い体験」を提供するなど、
消費者の「価値観」「感情」に対してアプローチをする時代と言われています。
消費者の行動も変化しており、広告を見て検索し、口コミサイトなどで
他製品と比較して購入を決めるなど、複雑化しています。
そこでの一連の体験に満足したかは、SNSなどインターネット上で拡散され、
更にその情報は、他の消費者が製品を購入するかの判断材料として使われます。
口コミに書かれる内容は、製品に満足したかどうかだけではありません。
「注文してすぐ届いてよかった!」といった内容もあります。
これは「すぐに必要」という消費者の感情を満足させることができた結果なのでしょう。
数年前から「顧客経験価値」という言葉も生まれ、
「製品を購入したり、使用したりする過程や経験から得られる価値」を
最大化させようという取り組みも増えています。
「注文してすぐ届く」「メールで有益な情報を送ってもらえる」など
製品利用以外でも顧客満足度を向上させる取り組みが必要なのです。
つまり、現在は消費者が好む製品を提供するだけではなく、
消費者とのあらゆるタッチポイントで「良い体験」を提供し、
「自社へのロイヤルティ向上」「ファン化」できるような
アプローチをする時代と言えます。
まとめ
以上の点を踏まえて、マーケティングの歴史から、メールをセグメント配信するのは「顧客に良い体験を提供すること」と考えられます。
顧客の嗜好に合わない内容を何度も配信してしまっては、
顧客の「満足感」の低下、つまり「ロイヤルティの低下」につながります。
顧客に「自分に関係のある有益な情報を送ってもらえる」と感じさせるために「セグメント配信」を行う必要なのです。

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